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  • インタビュー記事

ロート製薬の社内広報、岡田さんが語る大学生活での行動の大切さとは?

2021年11月17日

「大学で身につけた行動力と、多様性の理解が私の一番の学びでした。」

そう話してくれたのは、学生時代にモンゴル・ウランバートル市の都市政策でゼミのフィールドワークで活躍、現在はロート製薬で社内広報と人財育成に取り組まれている関西学院大学総合政策学部の先輩、岡田真由香さん。

岡田さんは、社会人6年目のとき、「自分自身のやりたいことを見つめなおす」ために、一度退職し、デンマークへワーキングホリデーに行かれた経験があるそう。デンマークで感じた、多様性への理解の大切さが、現在の仕事である社内コミュニ―ケーションの活性化に興味をもったきっかけだったと言います。

商品企画、広告戦略、マーケティングとキャリアを積み、現在は社内広報と人財育成の2つの観点からロート製薬の社内コミュニケーション活性化に挑戦されている岡田さんに「興味のあることに飛び込み、当たり前を疑う重要性」について教えていただきました。

【岡田真由香】
ロート製薬株式会社
広報・CSV推進部 兼 人財・WellBeing経営推進本部
2012年に 関西学院大学 総合政策学部を卒業後、新卒でロート製薬に入社。化粧品や医薬品の商品企画・広告などのマーケティングに従事したのち一度退職しデンマークへ。1年間のワーキングホリデーを終え2019年12月に同社へ復職し、現職。地方創生に関心があり、北海道浦幌町において、高校生と生き方を見つめるプロジェクトに参画。


インタビュー動画はコチラ

一人ひとりの想いを大切にするロート製薬の社風

本日はよろしくお願いします!岡田さんはロート製薬で広報・CSV推進部と人財・WellBeing経営推進本部に所属されているとのことですが、それぞれどのような仕事内容か教えていただけますでしょうか。

岡田さん

はい、広報ではインナーコミュニケーション、社員同士ののコミュニケーションの活性化を中心に取り組んでいます。人財の部署では人財育成、色々な方々にとってどのような成長機会があればいいのかを考え、研修を設計しています。

ロート製薬自体は肌ラボやオバジ、アクネス、オキシーなどのスキンケアが主力商品で、売上の6割を占めています。他にも、創業時から販売している胃薬や、カテゴリーのトップシェアを誇る目薬など多様な商品を取り扱っています。

ありがとうございます!ロート製薬や製薬会社で働く魅力を教えていただけますでしょうか?

岡田さん

ロート製薬の魅力は”個人の想いを大切にする”ということに尽きます。ロート製薬では若手のうちから個人のやりたいことが問われる機会がすごく多いです。会長自身”社員は会社の所有物ではない。”と公言しており、会社にいる一人ひとりの思いが合わさって事業ができているのをすごく感じます。

製薬会社の魅力は”人々の健康の土台を支える仕事である”という点ですね。特にロート製薬は疾患に対しての薬の提供だけでなく、「薬に頼らない製薬会社になる」ことを目標に、人々の体を作る食の分野から、最先端技術である再生医療まで取り組んでいる会社なのでチャレンジの機会がすごく多いです。

ロート製薬がそのようなチャレンジをしているのは知らなかったです。製薬会社で働くにはどのような準備、知識、経験が必要でしょうか。

岡田さん

特に学生時代に必要なスキルや知識はないかなと思います。私自身今でこそ製薬会社で働いていますが、学生時代は文系の総合政策学部に所属していたので。

ただ、どんな業界にも言えるのですが、どんな未来を描きたいか、その未来に向かって自分ならこのような貢献が出来るという”想い”を語ることが、就職活動で一番大切かなと思います。

社内コミュニケーションの重要性と、岡田さんの仕事内容

岡田さんの仕事風景

岡田さんはなぜ社内広報や人財育成に取り組まれているのでしょうか?

岡田さん

社員の方々が、自分の仕事を誇りに感じる瞬間をすごく大切にしたいと思ったためです。

会社が大きくなってくると、社員同士で顔と名前が一致しなくなったり、個人の想いを汲み取るのが難しくなってきます。ですが、社内で一人で仕事をすることは不可能で、皆が力を合わせるためにはコミュニケーションが不可欠です。私は社内のコミュニケーションをサポートすることで、色々な方が1つのロートとしてのチームの視点を持ちながら、気持ち良くお仕事できるようにしたいと思っています。

社内コミュニケーションの活性化や、会社のことを社員がよく理解することでどのようなメリットがありますか?

岡田さん

会社の理念やビジョンと、個人の想いのベクトルを重ねることで、個人と会社とが共に成長できる好循環を生み出すことができることです。

私は個人の強い想いによって生み出された事業やプロジェクトが会社を成長させ、さらにその事業が大きくなることで新しい分野・ポジションでの個人の挑戦が積み重なると考えています。

ただ、個人が強い想いを持って働いても、全然違う方向を向いていたら会社としては成り立たないので、個人の想いと会社の目指す方向性の重なる実感ができる機会を作るのが私の役目だと思っています。

確かに社員の方向性を一致させるのはすごく大事ですよね。活性化させるためにどのようなことを試みていますか?

岡田さん

社内ではWebメディアの運営を行っているのですが、同じ部署や決まった年代の方ばかりではなく、できるだけ多様な方に参画いただけるように心がけています。

普段関わっている方々のコミュニケーションがうまくいくのも会社の土台として大切なのですが、やはりもっと大きな単位で、同じロートというチームの中で働いていることを、色々な方に感じてもらうことを大切にしています。

1600名ほどいる社員の中で、拠点や年代を超えて関係を持てる取り組みとして、部署の仕事を深堀りする連載や、社員一人ひとりの特技やこだわりを知ることができる連載を持つWebメディアを運営しています。

社内コミュニケーションの活性化のためにWebメディアを使うのは面白そうですね!岡田さんはお仕事をしていてどんなときが楽しいでしょうか?

岡田さん

初めて出会った人々が意思疎通している瞬間を見るときが一番楽しいです。

製造業なので生産から販売まで様々な部署があるのですが、そういった垣根を超えたコミュニケーションを作り出して、参加いただいた方が喜んでくださるとやりがいを感じます。

人の喜びを肌で感じれる仕事ってなかなかないですよね…社内広報やコミュニケーションを担当していくためにはどんな経験、準備が必要ですか?

岡田さん

人と関わる仕事なので、どんな人に対しても興味を持って接することに尽きると思います。

あとはコミュニケーションの仕方によって、その人のいい部分をどれだけ引き出せるかは全然違ってきますね。ここは私も日々勉強中なのですが、話を聴くスキルはとても大切だと感じています。

海外で感じた内なる多様性がきっかけとなり、社内広報の道へ

多様性とコミュニケーションの大切さに気づいたきっかけは人との出会いだった。

どのようなきっかけでコミュニケーションのサポートをやりたいと思われたのでしょうか?

岡田さん

6年目の時に一度退社して、デンマークにワーキングホリデーに行った経験がきっかけでした。

国籍や年代、様々なものが違う中で、多様な生き方をされている方に出会いまして、個人の中にも内なる多様性があるのではないかと気づきました。

私が感じた気づきをどうにかして社内で生んでいきたいと思い、ロート製薬に復職して社内広報に携わるようになりました。

海外で新しい気づきを得られる方はすごく多いですよね、岡田さんはどのようなきっかけでデンマークにワーキングホリデーをされたんでしょうか?

岡田さん

仕事が忙しくなり、自分の見えている世界が狭く感じるようになったことがきっかけですね。

私は学生時代から留学に行きたかったのですが、当時はスキルが足りずに交換留学の枠に入れなかったんですよね。そのまま卒業しましたが、学生時代のように海外で受ける刺激が少なくなり、このままでいいのかなという不安と葛藤がありました。そこで自分自身のやりたいことをもう一度見つめ直したいという想いから、一度退社をして海外で働くという経験を積みたいと感じ、ワーキングホリデーをすることに決めました。

デンマークは幸福度が高いと言われる北欧諸国の中でも、男女平等が浸透している点や市民の一人ひとりがオーナーシップを持っている点で、すごく興味がありました。そうしたまちづくりの観点でも進んだデンマークだと、総合政策学部で得た学びを大人になっても活かせるのではと考えて留学先に選びました。

関西学院大学総合政策学部は「多様な価値観と行動力」を教えてくれた場所

総合政策学部での学びは今どのように活きていますか?

岡田さん

やはり多様な価値観に触れたことが今でも活きています。

大学三回生の都市政策のゼミで、モンゴル・ウランバートルの現地の人々を訪ね、今までの当たり前を壊す取り組みを行ったことは、総合政策学部で得られた大きい経験でしたね。

具体的には、モンゴルは遊牧民族なので、定住がスタートした時期からゴミに対する意識が日本とは異なっています。そこで、小学校の授業において、理想のまちづくりを示しながら、子どもたちの意識変革を行うアクションをしました。このどんな小さなことでも課題を発見して、アクションを取る大切さを学びました。

今でもウランバートルでの学びは”行動力”という点で繋がっていると感じます。

総合政策学部は本当に行動が必要だなとは、僕も思います。岡田さんが総合政策学部の学生生活で得た一番大きな学びを教えていただけますでしょうか。

岡田さん

やはり行動力ですね。

“当たり前を疑う”、”自分の知らない部分に飛び込む”などの行動によって、高校生の時と比べて人格が深く形成されたと感じています。

今の学生に伝えたいことがあれば教えて下さい。

岡田さん

興味関心を多方面に広げて、これだと思うものに飛び込んで、思いのままに色々なことを経験してください。

社会人になると働くという時間の制限から、なかなかチャレンジしづらく、足かせになってしまうことがあるんですよ。学生時代にこそ、思いつくままに色んな経験を積み重ねて、ぜひたくさんの感性を会得する時間にしていただきたいなと思います。

岡田真由香さん、ありがとうございました!

関西学院大学総合政策学部の大先輩である、岡田真由香さん。

ロート製薬で社内コミュニケーションの活性化というやりたいことを見つけられたのは、大学生活で身につけた行動力があってこそのことです。

大学生活で何ができるようになるのか、その先何ができるのか不安なみなさん、総合政策学部では自分で考え、積極的に新しいことに挑戦できる学部です。

自分で考え、行動することで、大学生活はどんどん可能性を広げることができます。

<取材=諸富稜( 22期生 )