
- インタビュー記事
広告代理大手「電通」で活躍中。藤田卓也さんが語る学生の間に身につけるべき”社会で通用するための習慣”とは?
2021年10月31日
「社会に出て活躍するために必要なスキルって何だろう?」と考えたことはありませんか?
「世の中にあふれる、なぜ?を考え、インプットとアウトプットくり返す習慣をつけること」そう話してくれたのは、関西学院大学総合政策学部を2003年に卒業し、現在は広告代理大手「電通」でクリエイティブディレクターとして活躍する先輩、藤田卓也さん。
藤田さんいわく、広告代理店の道を志したのは、OB訪問で社員さんの熱意や温かさに触れたことがきっかけだったそう。
そんな藤田さんが総合政策学部で学んだのは、遊びに学びに全力投球するということ。
様々なクライアントの課題に向き合い、解決策を提供し続ける藤田さんに「学生の間に身につけておくべき、社会に出た時に役立つ習慣」について教えていただきました。

2003年総合政策部卒業し、株式会社電通に就職。イベント・スペース関連部署への配属を経て、クリエーティブ部署へ。クリエーティブディレクター/プランナーとして、キャンペーン企画、ブランディング、プロダクト開発など、領域にとらわれないプランニングを実践。Cannes Lions、D&AD、ACC、グッドデザイン賞など多数受賞。
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OB訪問で温かい社員さんに触れたことをきっかけに、広告代理店の道へ
藤田さんが広告代理店で働こうと考えたきっかけを教えて頂けますか?
藤田さん
広告が好きだったこともありますが、僕はもともと、飽きっぽい性格だったんです。
だから、一つだけではなく、色んな企業の課題に対して向き合えることが面白そうと感じたことが広告代理店で働きたいと考えたきっかけですね。
実際、今は自動車や食品といったメーカーさんもいれば、金融系のクライアントの課題に向き合ったり、スポーツマーケティングをしたりしています。

数ある広告代理店の中でも、電通さんを選ばれたのはなぜですか?
藤田さん
色んな企業の世界を覗けて、そこに対してもっとこうすればいいのでは?を提案できる。その土壌として電通は日本で一番ルートを持っているので環境の部分として最初にここが良いかなと思いました。
後、学生時代にOB訪問をして実際に中の人を見てみると、とても温かくて学生の自分の意見を話しても熱く丁寧に答えてくださった。
皆さん熱くて素敵な先輩方ばかりで、この人たちと働きたいな、こんな人になりたいなと感じたことも大きかったですね。

なるほど!人情味に厚い方が多いのですね。
藤田さん
人に対しても仕事に対しても熱くてまっすぐな会社です。

藤田さんは普段、具体的にどのようなお仕事をされているのですか?
藤田さん
クリエイティブ職として、広告制作の仕事をしています。
クリエーティブディレクター、プランナーとして、どうすれば人が動くのか、どうすれば企業の課題を解決できるのかを考えて、コピー、映像、イベントといったあらゆる手段の中から最適な方法をソリューションとして提供することが仕事になりますね

クリエイティブディレクターという役割、仕事について詳しく教えて頂けますか?
藤田さん
クライアントの課題に対して、基本的に個人ではなくチームとして動くことが多いのですが、提供するソリューションに対しての責任者という役割です。
具体的には、コピーライターやアートディレクター、ビジュアル面の管理をする人たちのアイデアを取りまとめたり、チームで持ち寄ったアイデアの調整、課題解決の方向性を決めていくといった仕事です。

仕事をしていて楽しさを感じる瞬間はいつでしょうか?
藤田さん
どうすれば人が動くのか、課題を解決できるのかを考えている時が楽しいですね!
クライアントさんにご説明して喜んで頂いた時や実行に移して結果が得られた時、生活者が喜んでいる姿を見ることも励みになります。

考える習慣をつけることが社会に出た時に役に立つ
広告代理店で働きたいと考える学生が身につけるべきスキルや準備、経験は何ですか?
藤田さん
自分や周りの人が何を面白いと感じるのか、世間が面白いと感じていることは何なのかということにアンテナを張ったり、考えることが大事なのではないかと思います。考えている量も問われますし、考え続けることが良い結果に結びつくこともあります。
OB訪問もやっておくべきですね。実際に働く人の話を聞いたり、自分の意見を述べてリアクションをもらい、考えを深めるというプロセスはとてもためになりました

クリエイティブディレクターになりたい人と広告代理店で働きたいと考える人がするべきことは同じと考えても良いですか?
藤田さん
基本の部分は同じだと思います。
世の中にたくさんある表現物に対してインプットを入れていく。色んな本を読んだり、映画を見る、CMを見たり新聞を読んだりして世の中の動きに敏感になっておく。
インプット無くしてアウトプットなしですから、インプットはとても大事です!

とても分かりやすいです!
関西学院大学総合政策学部は「遊びにも学びにも全力で取り組むこと」を学んだ場所
総合政策学部の学びはどのように活きていますか?
藤田さん
総合政策の学問の成り立ちが役立っていると感じますね。
総合政策学部は、世界で起こっている課題に対して、色々な領域の下やり口をミックスして答えを出していく学問。
社会に出ても、一つの同じ領域だけで課題が解決することはなく、実際には複雑に絡み合っています。異なる領域の掛け合わせでもってアイデアを生み出していく。大学生のうちからこのやり方に向き合っていることは強みだと思います。

学生生活で一番学んだことは何でしょうか?
藤田さん
大きな視点で言うと、大学生という立ち位置を活かして遊びに学びに全力投球することですね。
総合政策学部はキャンパスの立地上、勉強に集中しやすいところがあります。勉強をたくさん頑張って、その分遊びも全力で頑張る!密度の高い学生生活を心がけていました

学びも遊びも全力でやっていたんですね!
藤田さん
寝る時間もないくらいには全力でやっていました。
授業もほとんど出席していたし、サークルもバイトも色々やっていました。そこで色々な人たちの生活を覗けたことが大きかったかなと思います。

コロナ禍の学生に向けて伝えたいことはありますか?
藤田さん
コロナ禍で学びにくく、遊びにくい。大変で苦しいと思います。
ですが、そこで負けずに貪欲に刺激を受けようと自発的になれば良いと思います。社会に出ても、考えて動くということは大事です。
世の中に存在するものは誰かのアイデアや考えによって出来ています。遊ぶ時でも、学ぶ時でも、そのアイデアを汲み取ろうとする努力をする、自分だったらどうするかを考えてみるだけでも勉強になるはずです。

先程言われていたように、インプットとアウトプットですね。
藤田さん
その通りです。インプットとアウトプットを意識的に繰り返す習慣をつけていると、社会人として世の中に出たときにどこに行っても通用すると思います。
なぜこの歌詞はこの言い回しなのか?なぜこの授業は存在しているのか?のように、普段の生活で、なぜ?を繰り返すことが勉強になるかもしれません。
学生生活は時間がたくさんあるので、その分接点を持つと、色んな考えのインプットが得られると思います。そういうところに積極的にトライしていくことがいいのではないかなと思います。

関西学院大学総合政策学部の大先輩である、藤田卓也さん。
広告代理店で働く今、大事だと感じるのは”考える習慣をつけること”。
高校生のみなさんは、これからはじまる大学生活に期待を膨らませていますか?
それとも、社会に出て働くことに不安を感じていますか?
今はまだ、スキルや経験がなくとも大丈夫。
遊びにも、学びにも全力で取り組むこと。その中で考える習慣をつけることが、きっと今後のあなたの役に立つから。
<取材=諸富稜( 22期生 )>